オフィシャルレビュー
Arturia Origin

2010/01/09

Arturia 初のハードシンセ、Origin登場!

Origin誕生秘話

ARTURIA(アートリア)のOrigin(オリジン)がやっと日本市場にお目見えです。

以前のオフィシャルレビューでは、当時開発中のOriginを紹介しましたが、今回は製品として出荷されたOriginの登場です。

私自身も開発元のARTURIAとは当初より深い親交があり、長くOriginの開発やプリセット音色制作にも携わっていたので喜びもひとしおです。

TAE(トゥルー・アナログ・エミュレーション)という素晴らしい技術を得てビンテージシンセの復刻で名を馳せたARTURIAが、次の革新的な商品を開発するにあたってマーケットリサーチした結果、多くのユーザーがPCM系サンプリング音源の次に本格志向のアナログシンセサウンドを強く求めているという事実が判明し、一大決心の上、TAE技術による本格的ハードウエアシンセを開発するに至ったのでした。

そこでアートリアが目を付けたのが、超強力DSPであるTigerShark。

通常、バーチャルアナログのハードウエアシンセはSharkというDSPを1基積んでいます。OriginはSharkの2倍の性能を持つTigerSharkを2基搭載している点からも、ARTURIAの本気度が分かりますよね。
実際、ここまでできるの?というくらい素晴らしい性能を発揮しています。 

 

Origin大解剖

では、フロントパネルを見てみましょう。

各セクションの説明

①   インプット・レベル:リア・パネルの入力端子からの入力レベルを調整します。

②   ジョイ・スティック:3系統のX軸/Y軸でのコントロールが可能です。
すべてのプリセット音色にはジョイ・スティックによる過激な音色コントロールがアサインされています。

③   オシレーター、フィルター、LFO、エンベロープなどアナログシンセの基本的操作が可能です。

④   TFTカラー液晶ディスプレイ:視認性の素晴らしく大型なので、多くの情報を表示できます。

⑤   モード切り替えボタン:プログラム、マルチ、エディット、シーケンサーなど基本モードを切り替えます。

⑥   テンキー・ボタン:音色切り替えや、数値の変更などに便利です。

⑦   大型ロータリーエンコーダー:回すとクリック感があるので扱いやすい。
押し込むとことでエンター(実行)もできます。

⑧   ミキサー・エリア:マルチモードでは4つのプログラムを同時に使用可能ですが、ここで音量バランスを調整できます。

⑨   エフェクター・エリア:同時に3系統の高品位エフェクターが使用可能です。

⑩   ステップ・シーケンサー・エリア:同時に3系統の32ステップ・シーケンサーを使用可能で、つまみ下の16個のボタンにより瞬時にシーケンス・パタンを切り替え可能です。
リアルタイムでのDJプレイに最適。

⑪   アーム・レスト:サイドの木枠とともに取り外し可能です。

 

Originを一言で表すとすれば、「現代版モジュラーシンセサイザー」。

昔のモジュラーシンセサイザーは、各モジュールを木枠に埋め込み、パッチケーブルで接続していました。

 

Originでは、画面上にモジュールを並べ自在に接続します。

モジュールの種類はオシレーターやフィルターとしてミニモーグ、プロフェットVS、ジュピター8、CS80、Originオリジナル、ミキサーやエンベロープ、LFOなど多彩なラインナップがそろっています。

まあ、この枠内で自分でオリジナルのシンセサイザーを設計するイメージです。もちろん組み合わせは無限。。。

シンセ好きにはたまらないでしょうね。

ステップ・シーケンサーの画面は秀逸でとても分かりやすく表示されます。棒グラフで各ステップを表すのはナイスアイディアです。

音色セレクトも様々な検索方法(カテゴリー別やタイプ別など)が可能なのでスピーディーに目的の音色を選択可能です。また、Origin Connectionというソフトウエアが同梱されており、PCとUSB接続することでプリセット音色やシーケンスパターンの一元管理も可能です。

 

もちろん、一からシンセを作るのは面倒くさいという方にはテンプレートも用意されています。

たとえばminimoogテンプレート。

もちろん、パネル上のつまみが画面のつまみとしっかりリンクしているので、とても使いやすい!

さらにうれしいことに、今後のバージョンアップで、これらのテンプレートも無償です。

CS80テンプレート

Jupiter8テンプレート

Drawber Organテンプレート

 

ところで、マルチモードにて音色をレイヤーしたりスプリットしたり、4つまで同時に使用可能なのですが、オシレーターを多数使用したプログラムを4つ重ねても全く問題なく演奏できます。
通常PCにて重そうな音色を4つ立ち上げて演奏すると、CPUに過大負荷がかかり音がならなかったり、ノイズになったりしますが、Originではビクともしません!!
素晴らしい!!

このようにOriginは現代に蘇った他のシンセとは一線を画するスーパー・アナログ・モジュラー・シンセサイザーです。

シンセ好きはチェック必須です。(欲しくなるよ~~)シンセ初心者にとってもつまみが多そうで難しそうに感じるかもしれませんが、実は他のシンセにありがちな階層構造になっていないので、ある意味シンプルなのです。
ステップ・シーケンサーはDJプレイでは威力を発揮するでしょう。

そうなんです。ある意味このOriginは万人向けの超高性能進化型シンセサイザーなのです。

次に控えるOrigin Keyboardも超カッコイイ!!さすが、おフランスのデザインざんす。

 

ムービーでは、Originを音と映像で徹底解剖しています。

ぜひその凄さを体験してください。

Adobe Flash Playerがインストールされていないか、お使いのプレイヤーのバージョンが古い可能性があります。
Adobe Flash Playerのバージョンテストでご確認ください。

 

■オフィシャルレビューHD版について

ミュージックトラックのオフィシャルレビューHD版では、映像はPanasonicのLumixのGH1を使用してハイビジョン映像を記録し、音声はマルチトラックでZOOMのR16を使用してデジタルレコーディングを行い、それぞれの素材をもとに映像編集しています。

 

著者紹介

氏家 克典

学生時代よりEAST&WESTや世界歌謡祭など数々のコンテストに出場。 作編曲、自己のグループ、スタジオミュージシャンなど本格的プロ活動をスタート。 音楽コンサルティング、音楽ソフトウエア企画制作、音楽学校運営、作編曲、プロデュース、国内/海外デモンストレーション、研修、後進育成、連載執筆など、その活動は多岐に渡っている。 特にデジタル楽器関連の分野では、その軽妙で豊かな経験に基く語り口と、独自の視点によるハイクオリティで斬新なプロデュース作品が、常に業界の注目を浴びている。 また、いままで手掛けたTVCM音楽/楽器内蔵デモ曲は数百曲、デモ演奏/研修で訪れた国々は15ヶ国以上に及ぶ。 日本シンセサイザープログラマー協会(JSPA) 副理事長 音楽電子事業協会(AMEI) MIDI検定委員会 副委員長

新着

ページトップへ