みかんせい(夏みかん) 追記あり

SS RUNNER 2017/12/21
わが家に植えた 夏みかんの木
あたたかな春が やってきたとき
いつの間にやら 小さい実をつけた
食べてみたくて そっと枝にふれる
 黄色い実をつけた 夏みかんの木は
 小さな小さな 声で言ったよ
 「私の子供は まだみかんせい 
 もっと後が 食べごろよ」

じめじめ梅雨が 終わるころには
小さな実はだいぶ 大きくなったよ
待ちきれなくなり ひとつだけもいで
お口の中に ほうり込んだよ
 初めて食べる わが家の夏みかん
 すっぱいすっぱい 味が広がるよ
 「私の子供は まだみかんせい
 もう少し後が 食べごろよ」

それからそれから ひと月ふた月
実ははちきれそうに 大きくなった
今度こそはと 実をもいで食べた
やっぱりすっぱい 味が広がる
 黄色い実をつけた 夏みかんの木は
 悲しげな声で こう言ったのさ
 「私の子供は まだみかんせい
 いつまでたっても すっぱいままなの」

 隣の7つの ぼうやがひとつ
 黄色い実を食べ こう叫んだよ
 「やっ うまいや すっぱいけれど
 とってもおいしい 僕は好きさ」とね

 黄色い実をつけた 夏みかんの木は
 背筋を伸ばして 聞き入っているよ
 すっぱい味の 夏みかんの実
 みかんせいでも 構わないのさ

 すっぱい味の 夏みかんの実
 本当はもう 一人前なのさ

作品紹介・説明

以前作った、童話風の歌詞です。附曲はまだ「未完」です。
「みかん」せい、と、夏「みかん」をかけた、駄じゃれから思い浮かびました。
追記 ・・・・・・ 宮沢賢治『永久の未完成、これ完成である』、からヒントを得てます。

でも、実家には実際に夏みかんの木が一本あり、もいだ実に砂糖をごってりかけて、みんなで食べた思い出があります。

クリスマスがもうすぐですが、季節外れの内容で、申し訳ありません。
先に投稿した「幸せの鐘」が近いと思っています。

今年はこれで詞の投稿おさめのつもりです。
ありがとうございました。

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