Voice:山中 満知子
Poem: 七里
Editing: 七里
Sound:Soulbox (FLowre garden)
この作品は、七里さんのVoice poem(手品師のように)の
B・G・Mで参加させて頂きました。
七里さん、中山 真知子さん
どうも、ありがとうございました。
それと どうもお疲れさまでした。
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(自由詩/朗読)
なにかがやってくる
木立のあいだで見あげれば
肩はばすぼめた青いそらが
そいつの足音でふるえている
なにやら炎のようなことばを口走り
野ざらしの耳に熱い息を吹きかける
ただの南風ではないんだな
若葉が萌えるばかりではないんだな
たまごを孵らせるばかりではないんだな
つみとられる命もあるんだぞ
そうしてそいつがあらわれる
遠い昔の恋人のような顔をして
いやいや やはり見知らぬ顔で
まあたらしいぴかぴかの
ステンレスみたいな木の葉を
手品師よろしく樹皮の裂け目につきたてる
それから
……と呼んでくれ
だれにも聞きわけられない名まえを告げる
樹はうっとりひかりはじめる
なにかがやってきた
なにかがはじまった
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