VoicePoem『涅槃西風 Nehan-nishi』

TACHI

作品紹介・説明

Voice:山中真知子
Poem:村嶋正浩
Sound:TACHI/Shining down
Product:七里

※VoicePoem『涅槃西風』に音楽で参加させていただきました。

使用したプロダクト

音楽制作アプリケーション
Cakewalk SONAR
MIDIコントローラー
YAMAHA KX

8件のコメントが寄せられています。

歌詞

『涅槃西風 Nehan-nishi』(この作品は1行30字、25行で書かれているものです)

私の胸に耳を当てるとヒューヒューって風の音がするってあの人が言うの、とぼつりと声を掛ける。あの人って誰だと声を荒げると、あの人はあの人よ、ゆっくりと声を発し、胸の中のあたしの風の音聞いてみたくない、と継ぐ言葉を風のように聞く。谷間では風が生まれ、雨戸を叩く音が耳障りにまで聞こえてくるが、柱時計の時を刻む規則正しい音がいつのまにか空気を柔らげている。 仰向けになって鳥図鑑を見ている女の胸に耳を当てていると、目の前の小さな水際に、真っ白な胸をした小鳥が羽ばたき群れて遊んでいるのが見え、小さな波が岸辺に押し寄せては引き返して行く。波の音も聞こえる、と思わず言うと、それに鳥の声もしない、暫くして、あたしの身体の中に鳥がいて、それでその鳥を探しているの、と言って大きく深呼吸する。胸は急速に脹らみ、耳元で風が生まれては巡回し、風切羽の風の音が鋭くする。鳥図鑑をめくりながら、たか、ひばり、つばめ、かり、よしきり、ばん、けり、しめ、次々と名前を呼んでは啼いてみせる。その度に脹らんだ胸は一気に萎み、再び大きく深呼吸をしては啼き続け、突然、そうだ雉、雉よ、と鋭く言って、クゥエンクゥエンと鋭く鳴いてみせると、女の胸の中で風がおき吹き荒れて鎮まる。雉って知ってる、ケンケンでなくてクゥエンクゥエンつて啼くのよ知ってた、あの人はねうまく鳴けたねって褒めてくれた、と言いつつ、聞こえるよねあたしの胸の中の雉の声、と振り向く目は鋭いままに笑い、ほらここに、と胸を強く指さす。

8件のコメントが寄せられています。

04:12 / 192kbps

共有する

  • 再生回数: 57
  • お気に入り: 12
  • その他
  • オリジナル作品
  • コラボレーション
2010/11/16 17:23