贈り物-亡き父へのレクイエム-/2009.04.19ミニコンサート「大切な人」より

京都でてこいランド音楽隊

作品紹介・説明

一緒に音楽をしている仲間のお父さんが、2009年1月に亡くなった。

昨年(2008年)の秋から、かなり大変だったらしい。
ある日、父の実家のある和歌山県から電話があったそうだ。
子供の頃よく遊んだ近所の友人がかけてきた。

「あなたのお父さん、この頃なんだか変よ…」

昼間なのに、寝間着で外出していて、挨拶しても知らん顔・・・。
なんだか様子が変・・・

その話を聞いて、友人が実家に帰ってみると、、、、
ひさしぶりに会った父は認知症になっていた。

風呂には1ヶ月以上も入っていないようだった。
下も垂れ流し状態。
家の中はすごいことになっていたらしい。

福祉サービスの手続きをして、ヘルパーさんに来てもらえるように段取りした。
昔からの友人も親身になって実家に顔を出してくれ様子を見てくれているらしい。
が…、それでも月に何度も実家に帰らないといけない事態が起こる。

京都から実家までは片道4時間、こちらには仕事もある。
ボランティアの活動もしている。子供の父兄会の役員もしている。

もちろん父のことは心配だが、生活の軸を京都に置いているから、急に離れた場所にいる父の家に生活の軸を移すわけにも行かない。

彼女は、それらのエピソードを明るく笑い飛ばすように話していたが、とても大変な事態になっていることは理解できた。

当然だが、彼女も内心、とても悩んでいたらしい。
そんなとき、彼女の友人がこんな事を行った。

「認知症って、神様からの贈り物らしいよ。

友人のその言葉に、彼女は救われた。

今まで困ったなあとか、大変だなあ、、、と思っていたことも、ちょっと見方を変えて、父への神様からの贈り物だ・・・と思って、父を見ていると、大変だと思っていたことが、おもしろいこと・・・のように思えてきて、「おもしろいなあ~」という気持ちで、父を見ることが出来るようになったそうです。

毎月仕事や家事をやりくりして、何度も実家に帰ってくるのは大変だけど、父を見ながらネタ帳を作って、いろいろ書き留めておこう。
少しずつ書き留めたネタを元に詩を書こう。歌にしよう。
そんな風に気持ちを切替、父と接するようになった頃、突然お父さんが亡くなった。

たくさん作るつもりだった歌は、一曲しか作れなかった。
お葬式のあと、親族の前でその歌を歌ったら、みんなが涙を流して聞いてくれたそうです。

彼女は4月19日のミニコンサートでこの歌を初披露しました。

使用したプロダクト

音楽制作アプリケーション
PG Music Band-in-a-Box
ミキサー
YAMAHA MW
アコースティック・ギター
Takamine Takamine

totto2001

作品紹介・説明

早い物であれからもう4年も経つのですね。
ひろえちゃんからお父さんの話を聞いて、大変だなあ…と思ったのは。
京都と和歌山を行き来して、実家のお父さんの面倒を見、仕事をし、家事をし、子供の学校の役員、旦那の親の面倒も見て、歌の練習など、
人一倍忙しい人なので、明るくは振る舞っていたけれど、内心大丈夫かなあ?と心配していました。
歌練は『和歌山に行くから…」と欠席することも増えましたが、練習に来たときには、いつも明るく振る舞うひろえちゃんでした。
歌練に来たときは、きっと、歌って、好きなビールを飲んで、ストレスの発散にもなっているだろうと考えるようにしましたが、短期間にやせていくひろえちゃんを見ると、痛々しくもありましたが、ひろえちゃん自身が病気になって倒れませんように…、心の中で祈ることしかできませんでした。

秋から始まったごたごたは、年が明けた1月にあっけなく終わりました。
お父さんが亡くなられたのです。
亡くなられたお父さんにたいして、とても失礼ではあるけれど、その話を聞いて、僕はほっとしました。
なにか救われたような気になったのです。

お父さんも苦しまずに、安らかに天国に行かれたようだし、これがお父さんの天命だと思えば、ひろえちゃんも納得できるだろう。
10代の頃に京都の大学にきて、京都で伴侶を見つけ、子供を育て、京都に根を生やして生きてきたひろえちゃん。
数ヶ月間、その生活を守りながら和歌山と京都を行き来して、一生懸命お父さんに尽くしたひろえちゃん。
きっと、お父さんも娘が親身に世話を焼いてくれたことがうれしかったに違い有りません。

よかったなあ…、そんな風に感じた私でした。

それもつかの間、お父さんのことが一段落したら、今度は旦那のお母さんが…。

一生懸命愛情を注いで育ててくれた両親。
年老いて、介護の問題が出てきます。

僕も春に父が骨折したことをきっかけに、いま介護の問題に直面しています。
廻りにも、同じように介護の問題を抱えた家族が多くいます。

老老介護の問題も深刻です。

福祉やお金がかかるサービスについては、個人で出来ることは限られてきますが、この歌のように、困難なときも明るく振る舞えるような心の余裕を持って過ごしていきたい物です。

ひろえちゃんはこの歌を歌うことに関して、
私が体験したことよりも、もっと深刻な状況を抱えて日々生活されている家族の方が沢山いる。
この歌を歌うことで、その人達に失礼にならないかなあ…、「この歌は封印しようか…」と、揺れる心を語ってくれたことがあります。

僕は即座に、『そんなことはない!』
きっと、そんな人達にも力になる歌だから、これからもどんどん歌っていけばいい。
そう答えました。

ちなみに、この作品がひろえちゃんのオリジナル作品第1号になりました。
詩とメロディは、原曲から少しずつ手を加えさせて頂きました。

使用したプロダクト

音楽制作アプリケーション
PG Music Band-in-a-Box
ミキサー
YAMAHA MW
コンピュータ
Windows PC Windows PC
アコースティック・ギター
Takamine Takamine

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歌詞

おくりもの(亡き父へのレクイエム)
作詞・作曲:ひろえちゃん


寒い冬が過ぎ やっとあたたかい春が 笑顔を連れてやってきた
桜が咲いて レンゲ草のじゅうたん みえるものすべてが しあわせに染まる

父さん今日の 気分はどうですか? やさしい人に囲まれて…
1人じゃなにも できないけれど あなたを支えてくれる人は たくさん


昨日のことは 覚えていないけど 愛した人の記憶(コト)は
心のどこかに いつも大切に しまっておいてくれたのね

父さんこれは 贈りもの いままでがんばったプレゼント
父さん今日から 悲しいことや 苦しいことは 感じなくていいのよ


 お父さん、私の子どもたちはもうすっかり大きくなりました。
…小さい子供を抱えて大変だね…て 心配してくれてありがとう。
…お父さんの中では、子どもたちは小さいときのままなんですね。

父さんこれは 贈りもの いままでがんばったプレゼント
父さん今日から 悲しいことや苦しいことは 感じなくて  いいのよ

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2012/09/18 07:17