1972年12月、シリアの首都ダマスカス、当時はISISもテロリストもいなかったので治安が非常に良くて、ぼくのような22歳の若造がひとりで自由に町を歩けた。ジャケ写真はダマスカスのマーケットにてパチリ。カメラ:マミヤセコール500DTL、35㎜一眼レフ、フイルムはコダクローム、またちょっと旅行記から
チャドをかぶったおばさんがバザールで品定めをする(ダマスカス)
バザールを見たい。
「面白い掘り出し物はないかなあ」
ダマスカスのバザールの近くは、鍛冶屋さんがいっぱいある。
馬の蹄鉄とか靴とかブーツを作っている。
真っ赤な鉄の塊をとんかちでトンテンカンテンやっている。
それをグライダーで仕上げる。
ほんとに手工業そのもの。
中東では寝ている間にサソリに足を食われると脅かされ、軍人が履くチョッカーという長いブーツを買う。
羊の皮か牛の皮の手作りブーツだった。
値段は二ドル。
バザールに入り、きょろきょろしているとチャドという長い着物で顔を隠したモスレムの女性を見かけた。
薄暗いので顔がはっきり見えない。
チャドを少し上げて、品定めしている。
シリアの女性はどんな顔をしているのか、興味津々で側に寄ってジッと見てしまう。
女性がそれに気づいたのかサッと顔を隠した。
ほんとに珍しかった。
シリアは八割以上が回教徒モスレム。
顔を隠さない女性が僅かにいたぐらい。
世界一周貧乏旅行記「ひとりぼっちの地球街道」出版社:悠飛社より
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