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エ 608分隊76期の男

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この曲の歌詞

エ608分隊 第76期の男

きのうあなたの夢を見た ただ一緒に歩いていた
いい年をして手をつないでさ だってあなたは目が不自由だったからね
どこへ行こうとしていたんだろう ただ黙って歩いていた
そう言えばあの頃だってろくに 深い会話などしたことはなかったよね
見え透いた時代劇の結末に 静かに涙を流していた
またかよって疎ましがられながら この国の行く末を悲観的に語っていた
本当は単純な人だった 本当は温かい人だった
本当は真っ直ぐな人だった わかっていたんだよ
全てが覆っていく中で 変わり身を潔しとせずに
時流をうまく泳げないまま 身を持ち崩した男 父

尊敬できる人ではなかった それは仕方がないだろう
たぶん私は親不孝者で あなたは間違いなく子不孝者だった
それでもなぜか夢の中では 目の見えないあなたが先を行き
手を引かれているのが私で それを少しも不思議に思うこともなく
あなたの唯一の誇りだった 江田島海軍兵学校
いつか行ってみようと思いながら 気がつけばもうすぐあなたが去った年になるよ
本当に純粋な人だった 本当に賢い人だった
本当にやさしい人だった 今はもう わかってるよ
実は息子が結婚したんだ あなたは会ったことがないけど
一応報告しておくよ あなたの孫は素敵なヒーローだよ
昔あなたが言った通りに 壊れたさもしいこの国で
それでもあなたの息子も 孫もとても幸せに生きているから 
再会はまだまだ先にして こんな風に見守っていてください

クレジット ORIGINAL

作詞
齊藤信幸
作曲
齊藤信幸
編曲
齊藤信幸

作品紹介

随分前に亡くだった、折り合いがいいとは言えなかった父の歌です。

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