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最後のクリスマス

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この曲の歌詞

「最後のクリスマス」

その年のクリスマスケーキは いつもよりもとても大きかった
明日入院する父への 励ましの思いが詰まっていた
明かりを消してローソクに火をつけ 揺れる炎に祈った
少しでも早く病気が治り 家に戻れることを

強い日差しが照りつける中 兄の家に足を運んだ
家では二つの家族が 背中を向け合って座っていた
一つ屋根の下で一緒に暮らすのは 思いやりの心が必要だ
何も言わないで私の家で しばらく暮らしてみるかい

両親が我が家へ来たのは 枯れ葉が舞い散る秋のこと
定めの風にもてあそばれ 疲れきって温もりを求めた
気を使わないでゆっくり休んで 楽しく共に暮らましょう
妻の言葉にうなづく二人が いつもよりも小さく見えた

冷たい風が吹き始め 父はひどく咳き込みだした
風邪だと思い私は 病院に行くことを勧めた
妻が診察結果を聞きにいって 酷い結核だと知らされた
一刻も早く入院させなさい 本人も辛いはずだから

少し遠い療養所に 父の入院先が決まった
覚悟を決めた父だったが 背中に寂しさが滲んでた
お前達に迷惑をかけて すまない すまない
何度も私達を捨てた父だけど 私には憎めなかった

翌日家を出た父は 振り返り小声で言った
もうこの家に二度と 帰って来れない気がするよ
そんなことは絶対ないよ 母がしかるように言った
人生の坂道を超えてきた父には 運命が見えたのかも知れない

療養所での検査結果では 末期の肺がんだと分かった
私達は病床の父には 知らせないでいようと決めた
梅の花の咲くまだ寒い日に 父は天国に旅立った
私達はまた父に捨てられた 今度の行き先は分かってるけれど

クレジット ORIGINAL

作詞
masakazu
作曲
masakazu
編曲
masakazu

作品紹介

続けての公開でスミマセン。リクエストが有りましたので...。

この曲は、昨年のMysoundの終焉に合わせて、慌てて作った曲です。
ですので、書き足りていませんし、極私的な内容の歌ですから、少し説明させて下さい。

私の父は、普通の公務員として働いていたのですが、私が小学4年生の秋に、突然に失踪しました。

そして1年後に居場所が分かり、私達は故郷を出て、川崎に引っ越しましたが、新しい生活に馴染んだ数ヶ月後、父の勤めていた会社が倒産しました。
それから極貧生活が始まりました。(この事は「新聞配達」を聞いてみて下さい)

数年頑張りましたが、後は「死」を選ぶしか無い状況になり、故郷に帰る事になりました。
ところが、帰る数日前に、また父は失踪したのです。
私と、兄と、兄の友人の三人で、家財道具等の荷造りをし、なんとか母の実家に帰ることが出来ました。

故郷に帰って3年後、再び父の居場所が分かり、引っ越す事になりましたが、母と妹だけが静岡に転居する事になり、私と兄は、高校を変わるのが嫌で、伯父の家に残りました。

それから10年程月日が流れ、兄が静岡に再就職をし、新居を建てる事になりました。
「家族が、親戚が、集まってくる様な家を建てる」と意気込んでいましたので、私も妹も、それなりの支援をしました。

しかし、皆の夢を叶えた家も、数年で終わりました。
兄が結婚し、同居を初めてしばらくして、有りがちなもめ事が始まりました。

毎日の様に母からかかってくる、助けを求める電話に、私も腹をくくり、両親に我が家に来てもらう事にしました。

その先は...、歌を聞いて下さい。
(Aメロ、Bメロ、サビ無しの語りですw)

私は、父が大好きでした。
この歳になって、なんとなく父の心境が分かって来た気がします。
父の心は、戦争で傷ついていたのではないかと...。

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